公開日: |更新日:

不動産価格が上昇したら売却したほうがいい?

所有している不動産の価格が上昇した場合、すぐに売却すれば利益を得られる可能性があります。もちろん、生活のベースとなる自宅をすぐに売却することはできませんが、一方で売却しても大きな影響のない不動産をお持ちの方は、不動産価格の上昇にともない売却がリアルな選択肢の1つになるでしょう。

ただし、不動産価格が上がったという理由「だけ」で即売却を実行することは、あまり推奨できません。不動産価格が上がる理由、売却するメリット、売却しないメリット、適切な売却のタイミング等を十分に考慮し、専門家の意見も取り入れながら慎重に判断する必要があります。

不動産の価値が上昇したとはどういうことか?

不動産の価値が上昇する主な背景、および不動産の価値の主な計算方法について確認しましょう。

価値上昇の背景

不動産価値上昇の背景にある大きな要因の1つが、地価の上昇です。長く上昇傾向だった地価は、いったんコロナ禍で沈静化したものの、コロナに関連する規制が緩くなってからは、ふたたび上昇トレンドに入りました。もちろん、個別の地域によっては逆に地価が下落している例もありますが、2024年現在、日本全体で見れば地価は大きく上昇中です。

また、交通機関等のインフラ整備や再開発事業における大型ショッピングモールの新設なども、地域的な地価上昇の大きな要因。その近隣や周辺地域にある不動産は、連動的に上昇する可能性があります。

不動産価値の計算方法

不動産価値の計算において、ただ1つの「正解」を導き出すことはできません。土地や建物に関する価値の流動的な要素に加え、最終的な価値は売主と買主の同意で形成されるものだからです。

ただし、少しでも正解に近づけるための目安を見つけることは可能です。たとえば土地の価値については、実勢価格や工事価格、相続税評価額、固定資産税評価額などを参考にすれば、おおむね価値を知ることができます。

また、建物の評価額については、「再調達価格×建物面積×残存耐用年数÷法定耐用年数」という計算式、または固定資産税評価額から目安を知ることが可能です。

より正確性を求めるならば、取引事例比較法という手法で不動産価値を算出することもできます。近隣の似たような不動産取引事例を参考に、自身の不動産価値の最終的な売却価格の目安を知る方法です。

いずれの方法で不動産価値を算出するにしても、最終的には、その時点での需給バランスにより売却価格が決まります。

お持ちの不動産の価値が本当に上昇しているのか、上昇しているならばどの程度か、を知りたい方は、その道の専門家である不動産会社に以来して具体的な査定してもらう必要があります。

不動産価値が上昇した場合の売却のメリット

仮に、お持ちの不動産の価値が上昇していることが分かった場合、1つの選択肢として「売却」を検討してみても良いでしょう。売却することの主なメリットを確認します。

利益確定

価値が上昇した不動産を売却するメリットの1つが、価値上昇分の利益を確定できることです。購入時よりも売却時の価値が上昇していれば、その差額分だけオーナーの利益となります。

建物の価値が大きく上昇することはまれですが、土地の場合は、近隣のインフラ整備や再開発等により、想像を超えるほど大きく上昇する事例も少なくありません。極端な例ですが、高速道路や空港などの建設のため立ち退きを余儀なくされた方々の中には、不動産の売却で莫大な財産を築いた方もいます。

資金の有効活用

不動産を売却して得た資金を他の用途へ有効活用できることもメリットになります。

一般的に、不動産の売却を通じて得られる現金は莫大です。数千万円の現金が入っても不思議ではありません。

仮に数千万円の現金が手に入れば、何らかのビジネスを興したり、他の不動産を購入して不動産投資を始めたりできるかもしれません。もちろん、生活費や養育費等に充て、家族の生活に今まで以上の潤いを持たせることもできます。

将来的なリスク回避

現在は価値が上昇中の不動産であっても、未来永劫にわたり価値が上昇し続ける保証はありません。かつて、バブル経済の折に価値が上がった不動産の中には、バブル崩壊により価値が40%以上も下落した例も見られました。

株式やFXほどの幅ではないものの、不動産の価値も常に変動しています。バブル崩壊と同様、将来的には大きく下落するかもしれません。価値が上昇している今のうちに売却をしておけば、将来的に起こりうる価値下落のリスクを避けることが可能です。

もちろん、売却後にも価格が上昇し続ける可能性はありますが、価格のピークを読むことはプロでも困難。売却により将来的な下落リスクを回避できること自体がメリット、と考えるべきでしょう。

不動産を売却しない場合のメリット

一方で、価値が上昇したにも関わらず不動産を売却しない選択肢にもメリットはあります。2つほど見てみましょう。

長期的な資産運用

不動産を売却せずに保有し続けることで、長期的に安定した資産運用が可能になる点が1つのメリットです。

たとえば、お持ちの不動産が集合住宅であれば、所有し続けることで比較的安定した家賃収入を得られます。戸建て住宅であっても、もし借主が現れれば、集合住宅と同様に賃料が収入として入り続けます。

建物を解体して更地とし、より地域の特徴に沿った有効な活用を検討することもできるでしょう。たとえば地域の高齢化が進んでいる場合には、老人ホームやサ高住、デイサービス施設などと接触し、土地を賃貸する形で安定収益を得られるかもしれません。

さらなる価値上昇の可能性

不動産を売却せず持ち続けることで、さらに価値が上昇していく可能性もあります。

2024年現在、日本の全体的な不動産価値は上昇トレンドにありますが、このトレンドのピークを予言できる人はいません。今後、ますます上昇を続ける可能性もあります。

たとえばバブル初期の頃、1985年3月から1986年3月までの1年間で、東京都区部では地価が5割を超える上昇を示しました。2割上昇した時点で土地を売却した人は、「5割上昇まで待っていれば良かった…」と後悔したことでしょう。

今後、バブル期に見られたような全国的な地価上昇は起こりにくいと言われていますが、インフラ整備や再開発事業などをきっかけに、地域的には地価が大きく上昇する可能性もあります。売却せず保有し続ければ、いつか地価上昇の恩恵を享受できるかもしれません。

売却のタイミングを決める判断基準

不動産価値のピークを見極めることはプロでも困難ですが、少しでも有利と思われるタイミングを見計らって売却する姿勢は大切です。不動産売却のタイミングを決める主な3つの視点を確認しましょう。

市場動向の確認

不動産に影響のある市場動向にアンテナを張りましょう。

日本全体の不動産市況や地域的な不動産市況はもとより、世界経済の動きや金利動向、人口動態、住宅供給量、周辺の取引相場、地域の再開発計画など、あらゆる視点から現在の市況を観察し、将来起こりうる不動産価値の変動を予測します。

予測の結果、現在売却したほうが無難と判断された場合には、売却に向けた動きを具体化させましょう。

なお、これらの様々な市況の状況を正確に把握するためには、専門家の力を借りる必要があります。自分で調べることも大切ですが、素人のリサーチだけでは市況の理解に偏りや誤りが生じる恐れもあるからです。売却仲介を得意とする不動産会社に相談してみるようおすすめします。

ライフプランの考慮

今後の生活や資産運用の見通しなど、世帯の来フランを考慮して売却のタイミングを計ることも大切です。

一般に、不動産を売却すれば、一度に大きな現金を手に入れることができます。数千万円の現金が入る可能性もあるでしょう。

一度に大金が入ることは嬉しい限りですが、ライフプラン上、特に大きな現金を必要としないタイミングで大金が入っても、現金は宙ぶらりんになるのみ。日常生活を潤わせることで、少しずつ現金が目減りしていく結果となるかもしれません。

不動産の売却金を少しでも有益な使途に使うためには、世帯の大きなライフプランに基づいて売却する視点も大切です。たとえば、家族構成の変化により新たに家を購入する必要が出てきたタイミングに不動産を売却すれば、手に入った現金を無駄なく有効に使えるのではないでしょうか。

税金の影響

不動産売却により利益(譲渡所得)が発生した場合、その利益に応じた所得税が課されることになります。不動産売却にともなう所得税は、対象となる不動産の所有期間に応じて大きく異なるため、売却前に所有期間を正しく確認しておくようおすすめします。

具体的な譲渡所得税の税率は、不動産を長期所有(5年以上)してから売却した場合が利益の15%、短期所有(5年未満)で売却した場合が利益の30%。税制面では、5年以上所有してから売却したほうが有利になることを覚えておきましょう。

なお、ここにいう「5年以上」とは、実質的に5年以上所有していたかどうかではなく、譲渡した年の1月1日時点で5年以上所有していたかどうかで決まります。ご注意ください。

不動産価値が上昇したときに相談すべき専門家

不動産を売却する際には、専門家に相談することが必須になるとお考えください。主な相談先は以下の3つになります。

不動産業者

不動産の売却である以上、不動産業者への相談は欠かせません。実際に売却する際にも仲介をお願いする形となるため、早い段階から相談して信頼関係を構築しておきましょう。

不動産業者に相談する主な内容は、地域の不動産市況や周辺地域の取引相場、対象となる不動産の査定、売却するタイミングなど。実際に売却する際の適切な売出価格も検討してもらうと良いでしょう。

なお、不動産業者への相談には、原則としてお金がかかりません。売却に際して媒介契約を結び、実際に売却が成立した場合のみ不動産仲介手数料(成功報酬)を支払う形となります。相談するコストはゼロなので、気軽に不動産業者を訪ねてみましょう。

税理士

不動産売却で利益が出た場合、その利益を正確に計算のうえ確定申告書類を作成し、税務署へ提出して納税します。この一連の流れは大変煩雑なので、正しく納税するために税理士へ相談することをおすすめします。

もちろん、専門書やネット等で詳しく調べれば、自分で利益を正しく算出できる可能性はありますが、税理士に相談すれば特別控除や軽減税率などの節税策もアドバイスしてもらえるので、利益が出ているならば税理士に相談したほうが良いでしょう。

売却後の資産運用に関する税制面のサポートを受けられる点も、税理士に相談する大きなメリットとなります。

なお、税理士には得意分野・専門分野があることも忘れずに。不動産売却に関する相談なので、不動産売却のサポート実績が豊富な税理士に相談しましょう。

弁護士

離婚に伴う財産分与が絡む不動産売却、借地権のある不動産の売却、遺産分割協議で揉めている不動産の売却など、何らかの複雑な事情のある不動産を売却する場合には、売却に先だって弁護士に相談したほうが良いでしょう。

売却に際して何らかのトラブルに発展した際、あらかじめ弁護士に相談しておくことで、必要に応じて弁護士が代理人としてトラブルの相手方と交渉することが可能です。法的なリスクを伴う不動産の売却では、弁護士が頼もしいパートナーになるでしょう。

なお、税理士と同様に、弁護士にも得意分野・専門分野があるため、相談する際には不動産売却に詳しい弁護士を選ぶことが大切です。

まとめ

価値が上昇した不動産の売却について、売却するメリットや売却しないメリット、売却タイミングの判断基準、主な相談先などについて解説しました。

不動産価値が上昇した場合、売却すべきかどうかの判断は、非常に難しいと考えられます。市場の動向やライフプラン、税金などのあらゆる要素を考慮しつつ、専門家のアドバイスも受けながらメリット・デメリットを冷静に考えてみることが大事です。

幸い、株式やFXなどとは異なり、不動産の価格変動は大変緩やか。相談したり検討したりする時間は十分にあるので、焦らずに売却へ向けたリサーチや検討を重ねていきましょう。

「営業力」「安心感」が伴った
品川区の不動産売却会社3選

営業力(売却スピード力)と安心感(売却サポート力)があれば、買い手がつきやすく、スピード感を持った売却がすすめられます。その点でおすすめの会社を3社ご紹介します。

西家
売却スピード
即時
売却サポート
  • 掃除
    掃除

    プロがキッチンやトイレ、浴室、エアコンなど汚れをお掃除してくれます。物件の印象が良くなることで、買い手がすぐ見つかりやすい物件になります。

  • 補修
    補修

    フローリングの傷やクロスのはがれなど、細かい部分が買い手は気になるもの。そういった経年劣化による不具合を補修することで、買い手が見つかりやすくなります。

  • 不用品
    引き取り
    不用品引き取り

    不動産売却にあたり、面倒くさいのがいらなくなった家具などの処分。タンスやソファーなど大型のものも引き取ってくれるので不動産売却の煩わしさが緩和されます。

  • ホーム
    ステージング
    ホームステージング

    空き部屋に家具等の装飾を行なって、居住中の雰囲気を演出すること。住んだあとのイメージがしやすく物件の印象も良くなるので、買い手が見つかりやすくなります。

  • 住宅設備保証
    住宅設備保証

    購入後の物件の設備に不具合があったときに保証してくれるサービス。売り手としては無駄な出費がなくなり、買い手としても安心なので、双方にメリットがあります。

  • 建物瑕疵保証
    建物瑕疵補償

    売却後によく起こりうる給水配管のトラブルなど、見えない部分の瑕疵にも対応。売り手としては無駄な出費がなくなり、買い手としても安心なので、双方にメリットがあります。

▲サポート項目にオンマウスすると説明が表示されます

▲タップで説明を表示

野村不動産ソリューションズ株式会社(旧:野村不動産アーバンネット)
売却スピード
13ヶ月
売却サポート
  • 掃除
    掃除

    プロがキッチンやトイレ、浴室、エアコンなど汚れをお掃除してくれます。物件の印象が良くなることで、買い手がすぐ見つかりやすい物件になります。

  • 補修
    補修

    フローリングの傷やクロスのはがれなど、細かい部分が買い手は気になるもの。そういった経年劣化による不具合を補修することで、買い手が見つかりやすくなります。

  • 不用品
    引き取り
    不用品引き取り

    不動産売却にあたり、面倒くさいのがいらなくなった家具などの処分。タンスやソファーなど大型のものも引き取ってくれるので不動産売却の煩わしさが緩和されます。

  • ホーム
    ステージング
    ホームステージング

    空き部屋に家具等の装飾を行なって、居住中の雰囲気を演出すること。住んだあとのイメージがしやすく物件の印象も良くなるので、買い手が見つかりやすくなります

  • 住宅設備保証
    住宅設備保証

    購入後の物件の設備に不具合があったときに保証してくれるサービス。売り手としては無駄な出費がなくなり、買い手としても安心なので、双方にメリットがあります。

  • 建物瑕疵保証
    建物瑕疵補償

    売却後によく起こりうる給水配管のトラブルなど、見えない部分の瑕疵にも対応。売り手としては無駄な出費がなくなり、買い手としても安心なので、双方にメリットがあります。

▲サポート項目にオンマウスすると説明が表示されます

▲タップで説明を表示

大京穴吹不動産
売却スピード
1週間前~
売却サポート
  • 掃除
    掃除

    プロがキッチンやトイレ、浴室、エアコンなど汚れをお掃除してくれます。物件の印象が良くなることで、買い手がすぐ見つかりやすい物件になります。

  • 補修
    補修

    フローリングの傷やクロスのはがれなど、細かい部分が買い手は気になるもの。そういった経年劣化による不具合を補修することで、買い手が見つかりやすくなります。

  • 不用品
    引き取り
    不用品引き取り

    不動産売却にあたり、面倒くさいのがいらなくなった家具などの処分。タンスやソファーなど大型のものも引き取ってくれるので不動産売却の煩わしさが緩和されます。

  • ホーム
    ステージング
    ホームステージング

    空き部屋に家具等の装飾を行なって、居住中の雰囲気を演出すること。住んだあとのイメージがしやすく物件の印象も良くなるので、買い手が見つかりやすくなります

  • 住宅設備保証
    住宅設備保証

    購入後の物件の設備に不具合があったときに保証してくれるサービス。売り手としては無駄な出費がなくなり、買い手としても安心なので、双方にメリットがあります。

  • 建物瑕疵保証
    建物瑕疵補償

    売却後によく起こりうる給水配管のトラブルなど、見えない部分の瑕疵にも対応。売り手としては無駄な出費がなくなり、買い手としても安心なので、双方にメリットがあります。

▲サポート項目にオンマウスすると説明が表示されます

▲タップで説明を表示

【選定基準】品川区に対応する不動産売却会社のなかで、万が一期間内に売却先が見つからないときの「買取保証」があり、どのポータルサイトに広告展開しているか具体的に明示している会社を選抜(2021年1月の調査時点)。3社ともに不動産売却の不安を解消してくれる会社です。

スピードと対応力に優れた
品川区の不動産売却会社3選